株主・投資家の皆様へご挨拶

国内事業の競争力強化と海外収益の拡充を 国内事業の競争力強化と海外収益の拡充を
代表取締役社長 里見 嘉重

株主の皆様には日頃よりご理解とご支援を賜わり厚く御礼申し上げます。

この度、2025年3月期の連結業績を発表いたしました。
2025年3月期におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善やインバウンド需要の増加等を背景に景気は緩やかに回復しているものの、継続的な物価上昇に加え、地政学リスクの長期化や米国の貿易政策の動向など、依然として不透明な状況が続いております。
当社グループの主力の取引先である自動車業界は、認証不正問題からの出荷停止解除に伴う生産再開により持ち直しておりますが、中国市場での不振、原材料価格の高騰や需要の変動など、厳しい状況が続いております。
このような状況のもと当社グループは、社会情勢の変化や需要を的確に捉え、将来を見据えた幅広い視野を持ち、高い付加価値が込められた製品を提案すること、そのような付加価値を創出する「コト作り」に注力した製品開発に繋げ、更に高いレベルでの技術サービスの提供とグローバル供給体制の最適化を推進し、不採算事業の縮小、工程改善による収益改善など、持続的な成長と顧客の信頼を獲得するよう努めてまいりました。
この結果、当連結会計年度の売上高は70,014百万円(前年同期比3.4%増)、営業利益は4,910百万円(同7.8%増)、経常利益は円高に伴う為替差損等により4,462百万円(同11.1%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度の負ののれん発生益790百万円が剥落したことにより2,812百万円(同21.9%減)となりました。

今後の見通しにつきましては、国内需要が底堅く推移し、景気の回復基調が継続することが期待されます。一方、米国の政策動向による世界経済の急減速や物価上昇に伴う消費意欲の減速など、景気の下振れリスクも懸念され、不確実性の高い経営環境が継続すると見込んでおります。
このような状況の下、当社グループとしましては、米国の関税措置などの影響による景気悪化のリスクに留意しつつ、製品開発を積極的に推進してまいります。また、より高度な技術サービスの提供とグローバルな供給体制の最適化を図ることで、顧客の満足度向上を目指し、質の高い付加価値を備えた製品を提案してまいります。

「私たちは、お客様の価値向上に寄与し、未来創造のパートナーとなりたい」との経営理念のもと、グループ従業員一丸となり、今まで培ってきた顧客からの信頼を大切にし、顧客に対し「あ、それ良いね!」を提供する会社を目指してまいりますので、今後とも変わらぬご支援を賜りますよう何卒宜しくお願い申し上げます。